審査員長の挨拶

■ 清水 敏男  / TOSHIO SHIMIZU ART OFFICE 代表

私はずっと美術館に務めており、約20年前に独立しました。なぜ独立したかと申しますと、
アートは美術館の中にあってもいいものだけれども、そうじゃなくてもいいのではと思ったからです。

先ほどご紹介いただいたように、私はルーブル美術館大学で勉強し、7年間パリにおりました。
パリの街を歩いていると、広場にも、建物の中にもどこにでも彫刻があり、街全体がそういった環境にあります。
しかし、日本に帰ってきて、美術館の中はおもしろいのですが、街の中にはアートがないと思い、これは本格的にやっていかないといけないと思い、
美術館をやめて、それからずっと、街の中でアートを展開することをやってきました。

最初のうちは展覧会で、それからショッピングモールや駅などで展覧会を行い、どんどん都市の中でアート展開していくような活動を行ってきました。

このコンペティションは、日常の生活の中でアートを楽しみという事を実現している事、そして、15回も続いているという事が素晴らしいと思いました。
そしてもう一つ、対象が学生だという事が素晴らしいと思いました。

若い人たちにこういったチャンスを提供するという事は、とっても重要な事で、また若い人たちも、
コンペティションにチャレンジしてどんどん訓練していくことが、とても重要だと思います。

日本はまだまだこういったチャンスが少なく、賞をもらって終わりではなく、作品を制作して、マンションに置いてもらえるチャンスがあるのは、素晴らしい事だと思います。

また、このコンペティションはとても変わっていて、プレゼン資料を出してもらってそれを見て、これって実際に出来るかなと予想するという、少し難しいコンペティションです。

プレゼン資料を見て予想するのですが、予想出来ないところもあり、実際に作品を制作していただく優秀賞を選定するのはとても難しかったです。

それぞれ皆さん、今回の賞をとった事で終わりではなく、これがスタートしたのだと思って頑張ってください。
皆さんまだ学生ですし、これからアーティストとして歩んでいくとしたら、その期間のほうが遥かに長いわけですので、
そのスタートにやっと立てたと思うぐらいの気持ちでいれば、これから素晴らしい活動が出来ると思います。

みなさん、本日はおめでとうございました。